下肢の痛みに鍼灸

ソケイ部痛

大腿痛

大腿神経痛

膝の痛み

半月板損傷

変形性膝関節症

腸脛靱帯炎

シンスプリント

こむら返り

捻挫

足根管症候群

モートン神経腫

足底筋膜炎

ソケイ・大腿の痛み

ソケイ部・大腿部の痛み

大腿内側部、特にソケイ部の痛みもよくあります。

ソケイ部中央部であれば大腰筋の大腿骨付着部ソケイ部内側であれば、内転筋群(???)、骨盤の前の方では縫工筋(?)の付着部の痛みが考えられます。

1 大腰筋
2 大内転筋
3 長内転筋
4 薄筋
5 縫工筋

ソケイ部、大腿部の痛みはスポーツ選手特にサッカーテニス、フットサル、バレーボール、バスケットボールなど身体の向きを瞬時に転換するスポーツに多く、股
関節を軸とした大腿部の筋のストレスが痛みにつながると考えられます。

大腿後面の痛み

大腿後面の痛み

大腿後面部の痛みはたくさんあります。

後面部外側であれば大腿筋膜張筋及び腸脛靱帯、中央部であれば大腿二頭筋、内側であれば半腱様筋が考えられます。そのほか坐骨の部分の痛みはいろいろな筋肉がついていますのでよく見られます。

1 半膜様筋
2 大腿二頭筋
3 半腱様筋
4 梨状筋
5 大臀筋
6 大腿筋膜張筋(腸脛靱帯)
7 大腿四頭筋外側広筋

大腿神経痛だいたいしんけいつう健康保険対象6疾患

大腿神経痛

椎間板ヘルニアなど腰椎(2番、3番、4番)で神経圧迫があり、下肢に痛みが出るのが一般的です。

大腿神経痛はご覧のように神経支配は太ももに多くありますので大腿部の前側、内側、外側等の様々な痛みがでます。治療は大腿部の痛みポイントと腰椎の2番、3番、4番の神経の出口付近に背中側から刺します。

1 大腿神経
2 閉鎖神経

膝関節の痛み

膝の痛み

膝の痛みはスポーツ障害や、中年以降の退行変性(変形)によるものまで鍼灸適応です。年以降の膝関節痛は、半月板や関節面の変形が治らないと痛みは取れないと考えておられる方が多いのではないでしょうか?

しかし膝の痛みは骨や軟骨からは発生しません(その部分には知覚神経がないからです)。痛みは関節周辺の軟部組織、靱帯や筋肉から発生しています。従って膝関節症は、膝周辺の筋や靭帯の緊張を取り除き血液循環を改善し、冷えや炎症を鎮めることで痛みを改善することができます。

→参照ヒザのトリガーポイント治療とは

1 内側側副靱帯痛 ないそくそくふくじんたいつう
膝関節の内側にある靱帯の痛みで、非常にポピュラーな膝関節の痛みです。はりは血液循環の改善抗炎症効果を目的とします。

2 外側側副靱帯痛 がいそくそくふくじんたいつう
ズボンをはいたときの真横の縫い目に沿って腰から膝まで走っている腸脛靱帯(ちょうけいじんたい)という靱帯の緊張とあわせて痛みが発症します。はりは血液循環の改善抗炎症効果を目的とします。

3 膝蓋靱帯痛 しつがいじんたいつう
ボールを蹴るときにストレスがかかる靱帯でスポーツ障害では非常にポピュラーです。膝蓋靱帯炎(しつがいじんたいえん)といいます。はりは血液循環の改善抗炎症効果を目的とします。

4 膝蓋靱帯脛骨付着部痛 しつがいじんたいけいこつふちゃくぶつう
オスグット病(スポーツ障害の項参照)として有名です。はりは血液循環の改善抗炎症効果を目的とします。

5 鵞足部痛 がそくぶつう
縫工筋(ほうこうきん)、薄筋(はくきん)、半腱様筋(はんけんようきん)という3つの筋肉が脛骨(けいこつ)に付着している形が鵞鳥の足に見えるのでこう呼ばれ、その下の滑液包(かつえきほう)や筋肉が炎症を起こして痛むことを鵞足炎(がそくえん)といいます。はりは血液循環の改善抗炎症効果を目的とします。

6 長腓骨筋痛 ちょうひこつきんつう
長腓骨筋痛は(ちょうひこつきんつう)は足を地面につけたときに下肢の左右の安定をはかる筋肉が痛むことを言います。はりは血液循環の改善抗炎症効果を目的とします。

7 前脛骨筋痛 ぜんけいこつきんつう
前脛骨筋痛(ぜんけいこつきんつう)は歩くときに足の甲を上に上げる筋肉が痛むことを言います。はりは血液循環の改善抗炎症効果を目的とします。

8 大腿四頭筋内側広筋痛 だいたいしとうきんないそくこうきんつう
大腿四頭筋内側広筋痛は、太ももの筋肉(大腿四頭筋)が膝のお皿=膝蓋骨(しつがいこつ)に付着するところでストレスがかかり痛むことを言います。はりは血液循環の改善抗炎症効果を目的とします。

9 大腿四頭筋外側広筋痛 だいたいしとうきんがいそくこうきんつ
大腿四頭筋外側広筋痛は、太ももの筋肉(大腿四頭筋)が膝のお皿=膝蓋骨(しつがいこつ)に付着するところでストレスがかかり痛むことを言います。はりは血液循環の改善抗炎症効果を目的とします。

10 膝窩筋痛 しつかきんつう
膝窩筋痛(しつかきんつう)とは膝裏の筋肉で、太腿の骨外側からふくらはぎ内側にかけて斜めについている筋肉が正座をしたときや足首を内側にひねる動作をしたときに痛むことを言います。はりは血液循環の改善抗炎症効果を目的とします。

11 ヒラメ筋腓骨付着部痛 ひらめきんひこつふちゃくぶつう
ヒラメ筋はふくらはぎの筋肉=腓腹筋(ひふくきん)の下にある筋肉で歩行の際、足で地面を後ろに蹴るときに使う筋肉です。はりは血液循環の改善抗炎症効果を目的とします。

12 腓腹筋痛 ひふくきんつう
腓腹筋痛は、ふくらはぎの筋肉で歩行の際、ヒラメ筋とともに足で地面を後ろに蹴るときにつかう筋肉が痛むことを言います。はりは血液循環の改善抗炎症効果を目的とします。

膝関節痛は関節の変形が治らないかぎり治らないないと考えておられる方少し待って下さい。膝の痛みは変形した骨よりも周辺の靱帯や筋肉から発生しているものがほんどです。膝関節症の多くは、鍼灸で血液循環を改善し、冷えや炎症を鎮めることで痛みを改善することができます。

半月板損傷はんげつばんそんしょう

半月板損傷

半月板損傷といっても必ず痛みが出るものではありません。「半月板損傷の重症度は必らずしも痛みの程度とは関連しない。」(「膝の痛みと機能障害」 RENE CAILLIET、 M.D. 医歯薬出版)また、「半月板損傷ではないか?」と疑問符されたものでは必ずしも半月板の痛みではなく他の痛み、例えば(内側、外側)側副靱帯の痛みや鵞足部痛の場合もありますので、しっかり診断する必要があります。鍼灸の適応の場合が多いと思いますので、鍼灸院に受診して欲しいと思います。

変形性膝関節症へんけいせいひざかんせつしょう

変形性膝関節症

変形性膝関節症は膝の関節軟骨や半月板がすり減ったりするものです。しかし痛みは軟骨や半月板から発生していません(そこには痛みを感じる知覚神経がないからです)。痛みを生じる原因は

1)骨格以外からの発生、つまり関節周囲の筋肉や
靱帯の緊張や炎症が原因のもので関節付近の筋、
靱帯の緊張緩和の効果が期待出来るものです。

2)変形性といっても外見やレントゲン所見だけで、それが痛みにつながるのは周辺の組織(筋、靭帯)に影響を及ぼした時です。
従って、周辺の筋や靭帯の痛みをとれば問題は解決します。
参照→ヒザのトリガーポイント治療とは

ランナー膝 らんなーひざ

腸脛靱帯炎

膝蓋骨軟骨軟化症
棚障害
鵞足炎

→ ランナー膝

膝関節水症 ひざかんせつすいしょう

膝関節水症

関節水症とは、関節内の軟骨がはがれてそれが原因で炎症を起こし水がたまる疾患です。原因は3つです。
a 関節の変形に原因する非炎症性のもの
b 痛風やリウマチのような炎症性のもの
c 化膿するような細菌感染性のもの

「c」の感染性のもの以外は適応です。

シンスプリント

シンスプリント

脛骨過労性骨膜炎
アキレス腱炎
コンパートメント症候群
→ シンスプリント

こむら返りこむらがえり
腓腹筋痙攣ひふくきんけいれん

こむら返り

こむら返り、腓腹筋痙攣は脚のふくらはぎの筋肉の痙攣(けいれん)、脚の筋肉のひきつれで原因は疲労と冷えです。鍼灸は血液循環を良くし、疲労と冷えをとる目的で治療します。

靭帯損傷(膝)じんたいそんしょう

十字靱帯損傷

激しい運動等で膝の十字靱帯(膝関節の内側にある交差している靱帯)が切れたり傷ついたりします。側副靱帯

副靱帯損傷

膝の内側外側にある靱帯が切れたり傷ついたりします。?十字靱帯?内側側副靱帯?外側側副靱帯靱帯損傷は整形外科的な処置が必要ですが、回復過程での術後処置として鍼灸が有効です。

捻挫(足首)ねんざ

捻挫

捻挫とは関節(骨と骨とのあいだ)をつなぐ靱帯(じんたい)が外からの力がかかって損傷した状態のことを言います。基本的に整形外科等の診察が必要です。

回復過程に入りますと捻挫部及び周辺の組織が固くなるので、これを改善する目的で鍼灸適応となり、マッサージ等と組み合わせてリハビリテーションは必須です。

足根管症候群そっこんかんしょうこうぐん

足根管症候群

踵の内側くるぶしの後ろ側に足根管というものがありその中を脛骨神経が通っております。この脛骨神経が何らかの理由で圧迫され足の裏(足底)や足の先にしびれ感が走ります。局所の安静とともに鍼灸適応です。

外反母趾がいはんぼし

外反母趾

外反母趾とは足の親指が外側に曲がってしまう状態を言います。先のとがった窮屈な靴、細身の靴、ヒールの高い靴を履くことや、加えて、足の甲の幅が比較的広い人は外反母趾になりやすいとされています。

力学的な矯正、手術などがありますが、痛みを緩解するために灸は効果あります。鍼灸は抗炎症効果を目的とします。

モートン神経腫もーとんしんけいしゅ
モートン病
もーとんびょう
モルトン病
もるとんびょう

モートン神経腫

足の指と指の間に神経が走っています。例えばきつい靴をはき続けた場合などその神経が圧迫されて腫れます。
これがモートン病、モルトン病、モートン神経腫とよばれます。(モートンとは人名です)

痛みは足指に発現し、きつい靴をやめれば治ることもあるようです。鍼灸は抗炎症効果を目的とします。

足底筋膜炎そくていきんまくえん

足底筋膜炎

足底筋膜炎とは足の土踏まずに弓の弦のように張っている筋膜があり、その筋膜が過度なスポーツ、足の姿勢不良などが原因で炎症を起こした状態を言います。
鍼灸は筋膜の炎症を鎮める目的で、刺鍼、施灸をいたします。

下肢のトリガーポイント()と痛み(

小臀筋

「小臀筋のTrPs(トリガーポイント)に関連した疼痛は耐えられないほど持続し、そして非常に激しいものである。TrPに起因する疼痛は、臀部の筋組織の非常に深い部分で、そして疼痛の多くは該当する筋から非常に遠いために実際の原因が見過ごされやすい。

1946年にTravllは、小臀筋前方部及び後方部のTrPsの疼痛パターンを最初に識別した。これらの部分はそれぞれ、下肢の外側面と後側面を下方に下る関節痛のそれぞれの原因となる。

臀筋のより浅層の2つの異なったこれらの疼痛パターンは、その後にも報告されたように足首まで達することがある。詳伝機の前方部分におけるTrPsによって臀部の下外側部分、大腿と膝の外側面、そして下腿の足首にいたる腓側に疼痛と圧痛が生じる。

通常、小臀筋の関連痛は足首を超える部位に達することはない。希ではあるが、しかしながら、足背部が含まれることはある。小臀筋の後方部分に存在する筋膜のTrPsによる疼痛と圧痛のパターンは、臀部の大部分(下内側面に集中する)を含み、そして大腿及び腓腹の後面を覆うものである。

この関連痛パターンはときに膝の裏側(膝窩)を含む例がある。この疼痛パターンの臀部への圧痛の関連性は、小臀筋の後方部のTrPsを有する患者の多くにみられる大臀筋の広汎性圧痛の原因と考えられる。

Goodは筋を特定することなく、坐骨神経に分布する疼痛が通常は臀部諸筋の圧痛点から発生するものであると述べた。Kellgrenは、『坐骨神経痛』とみられた70名中55名の患者の疼痛は靱帯または筋組織、通常は臀部の筋組織に起因することを確認した。」(トリガーポイント・マニュアル?Vp167-p168)

大腿筋膜張筋

「大腿筋膜張筋に活性のTrPs(トリガーポイント)を有する患者は、まず主として股関節部に通常、関連痛を覚え、そして、大転子の部位にも痛みやヒリヒリする感覚(関連過敏点)と持つ、また、大腿の下方の膝にまで達する範囲に痛みを訴えることもある。

その人達は股関節を90°またはそれ以上に曲げて(えびのような姿勢で)長時間座ることに不充分でたえられない。速く歩くこともできない。」(トリガーポイント・マニュアル?Vp219)

大転子

「また、トリガーポイントは大転子周辺筋にできることも多い。特に中臀筋および小臀筋が大転子に付着するあたりにできる。この領域のトリガーポイントを見落とさないためには、大転子の上や周辺の組織を丁寧に触診する必要がある。」(トリガーポイント鍼療法p335)

外側広筋

「外側広筋の特徴は、大腿の外側面に多くのTrPsを発生することである。この筋は、大腿四頭筋の4つの筋頭のなかで一番大きい。この筋の5つのTrPの部位は、大腿がイソ区全体と膝の外側に関連痛をもたらすことがある。

時々は、大腿の外側の痛みは上へ広がって骨盤の腸骨稜に及ぶことがある。

そのTrPsがこの筋の比較的浅層にあるときは、局部的なパターンを示すことが多いが、TrPsがこの筋の深部にあるときは通常、大腿の上方から下方まで突発的な痛みを生み出す。」(トリガーポイント・マニュアル?Vp251)

外側側副靱帯

腓側(外側)の側副靱帯が、膝の外側の近位部に関連痛を起こさせる靱帯のTrP(トリガーポイント)を有する場合がある。この痛みの部位は、外側広筋にある遠位のTrPsからおこるもののように思われるかもしれない。(トリガーポイント・マニュアル?Vp253)

内側広筋

「この筋の2個のTrP(トリガーポイント)の部位のうち、一般的によく見られる名側広筋のTrP(図1)は、先に図示されたように、膝の前部に関連痛を起こす。それより近位のTrP(図2)は、膝の前内側面や大腿の下部に、線状に分布する関連のうずく痛みをもたらす。」(トリガーポイント・マニュアル?Vp250)

大腿直筋

「大腿直筋のTrPs(トリガーポイント)は、上肢の上腕三頭筋の長頭におけるそれと同様に、極めて一般的であり、そして、しばしば見落とされる。これらの2関節に関する諸筋はいずれも通常、日常活動の中では充分にストレッチされることがない。」

「大腿直筋は、そのTrPの部位は通常、股関節の高さ、つまり下前腸骨棘のする下の大腿の上部に存在するにもかかわらず、その痛みは膝の膝蓋骨の中やその周辺、また時には膝関節の深部に感じられるために、2つの関節にかかわる難題と言える。・」(トリガーポイント・マニュアル?Vp249)

中間広筋

「中間広筋は、それが作り出す多くのTrPs(トリガーポイント)について、直接触診することが不可能であるために、?欲求不満者?である;それらは大腿直筋の下部に隠れている。これらのTrPsからの痛みのパターンは、大腿の前面を膝の近くまで広がるが、しかし、大腿の中間部が一番強い。」(トリガーポイント・マニュアル?Vp250)

大内転筋・長内転筋・短内転筋

「著者らは、長内転筋と短内転筋のTrPs(トリガーポイント)により引き起こされる痛みのパターンと過敏のパターンについては、全く区別していない。これらのTrPsは近位的にも遠位的にも疼痛を放散する。近位パターンは常に存在する;痛みは鼡径の深部と近位部で、そして大腿上部の前内側の部分で経験される。

これらのTrPsからの関連痛は遠位では膝の上内側部に集中し、脛骨を越えて下方に広がる波及パターンをもつ。」

「大内転筋の中間部分における比較的一般的な筋膜のTrPの存在位置で、その図1(未)の部位は、上方は鼡径靱帯より下部の鼡径内部に、また下方は大腿の前内側面を越えて膝近くまで、痛みを放散する。

この鼡径の痛みは、痛みがほとんど骨盤内にあるかのように感じられるほど深部に存在すると説明されているが、しかし、患者は痛みが具体的に骨盤構造のどこにあるかを区別することができない。」(トリガーポイント・マニュアル?Vp290)

恥骨筋

「恥骨筋における筋膜のTrPs(トリガーポイント)は、鼡径靱帯の端の近位の鼡径部の深層にうずく痛みを生ずる;その痛みは大腿の前内側面の上部まで及ぶ場合もある。この痛みのことを患者はしばしば?鼡径部と股関節の痛み?と訴えるが、しかし彼らの股関節の部位に関する知識は必ずしも正しいとは限らない。

鼡径部の深部痛は、内側に拡大して大内転筋が骨盤に付着している部位にまで広がることもある。」(トリガーポイント・マニュアル?Vp235)

大腿二頭筋(ハムストリング筋)

「ハムストリング筋におけるTrPs(トリガーポイント)に起因する症状には疼痛が含まれるが、その疼痛 は座ったり、歩いたりすることによって増大し、しばしば睡眠を妨げる。ハムストリング筋のTrPsによる関連痛パターン'の一部または全ては、他の8つの諸筋のTrPsによってひき起こされることがある。

ハムストリング筋の筋膜痛はまた、坐骨神経痛の諸種類、膝関節の骨関節炎、筋裂傷が原因のハムストリング筋症候分、そして半腱様筋と半膜様筋の付着(停止)症候群などと区別されなければならない。・」(トリガーポイント・マニュアル?V315)

半腱様筋・半膜様筋(ハムストリング筋)

「ハムストリング筋におけるTrPs(トリガーポイント)に起因する症状には疼痛が含まれるが、その疼痛は座ったり、歩いたりすることによって増大し、しばしば睡眠を妨げる。ハムストリング筋のTrPsによる関連痛パターンの一部または全ては、他の8つの諸筋のTrPsによってひき起こされることがある。

ハムストリング筋の筋膜痛はまた、坐骨神経痛の諸種類、膝関節の骨関節炎、筋裂傷が原因のハムストリング筋症候分、そして半腱様筋と半膜様筋の付着(停止)症候群などと区別されなければならない。・」(トリガーポイント・マニュアル?V315)

腓腹筋

「腓腹筋のトリガーポイント(TrPs)は、トリガーポイント(図1-図4(未))に示す4つの部位に集団する傾向がある。第一の有対性のトリガーポイント(図1と図2(未))は、それぞれ筋服の内側と外側の中間の位置で、そのすぐ近位にみられる。

他の2つのトリガーポイント(図3と図4(未))は本筋の内側頭と外側頭がそれぞれ大腿骨の両側顆に付着する部位の近くで、膝の後部である。」(トリガーポイント・マニュアル?Wp50)

ヒラメ筋

「ヒラメ筋の遠位部分の筋膜のトリガーポイント(TrPs)からの関連痛と圧痛は、主として踵(カカト)の後面と足底面に出現し、そして、しばしばアキレス腱の遠位端も含まれる。

痛みは、体の同側の仙腸関節を覆う区域にも同様に放散されることがある。ヒラメ筋のトリガーポイント(TrPs)は、通常、痛みと圧痛を腓腹(フクラハギ)の後部全面にひき起こす。」(トリガーポイント・マニュアル?Wp81)

膝窩筋

「膝窩筋に筋筋膜障害があると膝関節の伸展が制限されるが、7度以内である。」(トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアルp180)「膝窩筋のトリガーポイント(TrPs)は、主として膝関節の後部に痛みを引き起こす。膝窩筋のTrPsのみが膝の痛みの原因とする患者はまれである。

最初に、膝の痛みの原因は通常、腓腹筋あるいは大腿二頭筋など他の諸筋のTrPsからきていることが確認される。初診では、大腿二頭筋が患者の痛みの訴えの理由であると思われる。

しかし、これら他の諸筋のTrPsが不活性化されたあとに、患者は後膝部の痛みを以前よりも意識するようになるので、診察で膝窩筋にもともとの原因があることが確認されるわけである。」(トリガーポイント・マニュアル?Vp340)

前脛骨筋

「前脛骨筋のトリガーポイント(TrPs)によって引き起こされる関連痛は足首の前内側面と(足の)母指の背側と内側面に集中する。波及性パターンはトリガーポイント(TrP)から下方へ前脛部をこえて広がり足首に波及することもある。」(トリガーポイント・マニュアル?Wp5)

長腓骨筋

「長腓骨筋および短腓骨筋の両筋における筋膜トリガーポイント(TrPs)から生じる関連痛と圧痛は、一次的に、外を覆いまたその上方・後方そして下方に集中し、さらにまた、足の外側面に沿って短い距離であるが広がる。時折起こる波及痛パターンは、下腿三等分の中間部の外側面を覆うこともある。」(トリガーポイント・マニュアル?Wp21)

短腓骨筋

「長腓骨筋および短腓骨筋の両筋における筋膜トリガーポイント(TrPs)から生じる関連痛と圧痛は、一次的に、外を覆いまたその上方・後方そして下方に集中し、さらにまた、足の外側面に沿って短い距離であるが広がる。時折起こる波及痛パターンは、下腿三等分の中間部の外側面を覆うこともある。」(トリガーポイント・マニュアル?Wp21)

第三腓骨筋

「第三腓骨筋のトリガーポイント(TrPs)は一時的に足首の前外側面(外果の前側)に痛みと圧痛を引き起こし、踵の外側にも波及する。」(トリガーポイント・マニュアル?Wp21)

長指伸筋

「長指伸筋と(足の)長母指伸筋の両者(外来伸筋)からの関連痛は、主として側背に現れる。

長指伸筋のトリガーポイント(TrPs)により引き起こされる痛みは足の背外側面に集中し、そして、中央の3本の足の指先近くまで及ぶことがある。」(トリガーポイント・マニュアル?Wp129)

長母指伸筋

「長指伸筋と(足の)長母指伸筋の両者(外来伸筋)からの関連痛は、主として側背に現れる。長指伸筋のトリガーポイント(TrPs)により引き起こされる痛みは足の背外側面に集中し、そして、中央の3本の足の指先近くまで及ぶことがある。」(トリガーポイント・マニュアル?Wp129)

短指伸筋

「長期間の固定、きつい靴の使用などで損傷する」(トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアルp196)

長指屈筋

「長指屈筋のトリガーポイント(TrPs)の関連痛;主として4本の足の指(第二-第五指)の近位の前足部の足底中央部で、これらの足の指の足底面に波及パターンを伴って感じられる。」(トリガーポイント・マニュアル?Wp143)

短指屈筋

「足の運動制限や長期の固定などで損傷する。」(トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアルp204)

足底方形筋

「足底方形筋の筋膜のトリガーポイント(TrPs)は通常、踵」(カカト)の底側面にのみ痛みと圧痛を引き起こす」(トリガーポイント・マニュアル?Wp178)

短母指屈筋

(足の)母指内転筋の斜頭の内側の(足の)短母指屈筋のトリガーポイント(TrPs)は-中途(トリガーポイント・マニュアル?Wp178)

母指内転筋

「足の運動制限や長期の固定などで損傷する。」(トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアルp204)

 

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