肩・背・胸の痛みに鍼灸

肩周囲筋の痛み

胸周囲筋の痛み

五十肩

パソコン肩

肩関節周囲炎

肩包下滑液包炎

腱板炎

烏口突起炎

胸郭出口症候群

斜角筋症候群

肋鎖症候群

過外転症候群

肋間神経痛

肩胸トリガーポイント

肩周囲筋の痛み

肩周辺の痛み(内側)

肩甲骨の内側のコリはどなたも訴えられます。ご覧の通りいろんな筋肉がさくそうしております。これらの筋のどのポイントがターゲットなのかを慎重に診察します。

1 肩甲挙筋 けんこうきょきん
2 頚板状筋 けいはんじょうきん
3 小菱形筋 しょうりょうけいきん
4 大菱形筋 だいりょうけいきん
5 僧帽筋 そうぼうきん

番号の小さい方から深層の筋です。コリポイントはこれらの筋の走行を配慮し治療します。

肩周辺の痛み(外側)

肩甲骨の中の筋肉及びその周辺の筋肉は非常に痛みの出やすいところです。そして深部の痛みも多くポイントを探索する場合は、ご本人のお話をよくうかがいます。

1 大円筋 だいえんきん
2 小円筋 しょうえんきん
3 棘下筋 きょっかきん
4 棘上筋 きょくじょうきん
5 上腕三頭筋 じょうわんさんとうきん
6 三角筋 さんかくきん
7 広背筋 こうはいきん

肩関節周囲の筋のコリポイントはこれらの筋の付着部付近です。棘上筋、棘下筋は上腕を激しく使うスポーツや仕事の人におおくみられます。

肩周辺の痛み(前側1)

肩関節前面の筋肉群には斜角筋症候群で有名な斜角筋があります。斜角筋症候群は首のコリだけではなく肩、上肢のシビレをもたらすことがあります。鍼灸の最適応です。胸鎖乳突筋の痛みもポピュラーです。

1 僧帽筋 そうぼうきん
2 斜角筋 しゃかっきん
3 胸鎖乳突筋 きょうさにゅうとつきん

肩周辺の痛み(前側2)

肩関節の前面からみた肩甲骨の裏側(脇の下)の肩甲下筋です。特に脇の下にはご本人も気づかない上肢の重だるさの原因となる緊張があることも少なくないです。

1 肩甲下筋 けんこうかきん
2 烏口腕筋 うこうわんきん
3 上腕二頭筋 じょうわんにとうきん
4 三角筋 さんかくきん

肩甲下筋は上腕を激しく使うスポーツや仕事の人に発生します。上腕二頭筋は五十肩の治療ポイントです。

胸部の痛み

胸部の痛みは腕を激しく使う仕事の方やスポーツ選手に非常に多くみられます。圧痛点が著名で肩関節の付け根が痛いという時?大胸筋や?小胸筋も無視できません。また?鎖骨下筋は激しい上腕の運動時に肩甲骨と鎖骨が同時に動きこれを制御しますので痛みを発生しやすいです。

五十肩ごじゅうかた健康保険対象6疾患

五十肩

五十肩とは
・上肢を上に挙げることが出来ない
・前かけの紐を腰のところで結ぶことができない
等の症状が特徴で40歳代~50歳代に多い病気です。

痛みの好発部位は烏口腕筋と上腕二頭筋の短頭の付着部である烏口突起部

1 上腕二頭筋の長頭の腱鞘部
2 肩包下滑液包部
3 棘上筋の上腕付着部
4 棘下筋の上腕付着部
5 小円筋の上腕付着部
6 大円筋の上腕付着部

当然これらは治療ポイントです。五十肩の鍼灸では上腕、肩関節周囲の筋緊張緩和と抗炎症効果を目的とします。

パソコン肩ぱそこんかた

パソコン肩

パソコン肩は
・首から肩にかけて重い
・腕(上肢)がだるい
・朝、手がしびれるようにジンジンする
等の症状を呈します。

鍼灸は上腕、肩関節周囲の筋緊張緩和と抗炎症効果を目的とします。1 棘上筋 2 棘下筋 3 三角筋僧帽筋

上腕肩甲関節周囲炎じょうわんけんこうかんせつしゅういえん
肩関節周囲炎かたかんせつしゅういえん

肩包下滑液包炎

肩峰下滑液包炎は、肩関節の上腕骨の先端、丸い部分の上にある滑液包という腕の動きをなめらかにする潤滑油の役割をする袋の炎症とされています。肩の使いすぎ、腕を長時間上方にあげて仕事をしていた等で起きるようです。鍼灸は筋緊張緩和抗炎症効果を目的とします。

肩板炎

肩関節における上腕骨の先端の丸い部分についている四つの筋肉と一つの靱帯は肩関節のいろいろな動き、髪の毛をとかす、腰ひもを後ろで結ぶ、手を挙げる、ものを持ち上げる等の為に働いています。四つの筋肉の働きが異なりますので、診察した上で筋緊張緩和抗炎症効果を目的で治療します。

石灰沈着性腱板炎

石灰沈着性腱板炎は現代医学の診断によってのみ付けられる病名であり、疼痛が激しい場合には現代医療との併用をお勧めします。治療はb 腱板炎の治療と同様で診察しながら筋緊張緩和抗炎症効果を目的として刺鍼します。

烏口突起炎

肩関節の付け根内側胸の部分の小さな突起が痛むことです。治療は烏口突起と上腕骨を結ぶ烏口上腕靱帯や肋骨と烏口突起を結ぶ小胸筋などを診察しながら筋緊張緩和抗炎症効果を目的として刺鍼します。

結合織炎

結合織炎は体のいろいろな所での筋、筋膜、腱、靱帯などの結合織が痛む又はこる状態です。肩の筋肉で起きれば肩結合織炎です。鍼灸が最も得意とする領域で筋緊張緩和抗炎症効果を目的に治療します。

胸郭出口症候群きょうかくでぐちしょうこうぐん

斜角筋症候群

斜角筋症候群は、首の真横にある前斜角筋と中斜角筋の間の神経が圧迫される病気です。首のほか、上肢にも痛み、しびれ感があります。鍼灸は筋緊張緩和抗炎症効果を目的とします。

肋鎖症候群

肋鎖症候群は、鎖骨と肋骨の間の斜角筋や小胸筋が緊張し、血管や神経が圧迫され上肢に痛みやしびれ感がでることです。鍼灸は筋緊張緩和抗炎症効果を目的とします。

過外転症候群

過外転症候群は肋骨と肩甲骨の間にある小胸筋の下や、第1肋骨と鎖骨の間で神経や血管が圧迫され上肢に痛みやしびれ感がでることで、上肢を上に挙げると痛みは増加します。

鍼灸は筋緊張緩和抗炎症効果を目的とします。
1 斜角筋 2 腕神経 3 小胸筋 4 烏口腕筋

肋間神経痛ろっかんしんけいつう

肋間神経痛とは肋間神経の走行に沿って痛みが起きるものです。原因としてはヘルペス後遺症変形性脊椎症などが考えられますが、原因がわからないものもあります。内科的な疾患が原因でなければ鍼灸適応です。

肩背部・胸部・腹部のトリガーポイント()と痛み(

僧帽筋

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「本書の著者たちは、他の臨床医たちと同様に、総合筋がおそらく最も多くの筋膜トリガーポイント(TrPs)の攻撃に晒される筋肉であることを発見している。それはしばしば見過ごされる6つのTPsが位置している。

僧帽筋TP1(図1)は身体内のすべての筋膜TPs(トリガーポイント)のうちで最もしばしば観察されるものである。」「このTP1(図1)の部位は、歯科専門医の間で広く認識されている筋膜痛症候群の顔面痛に大きく関与している。」

「めまいまたは『眩暈』の症候、および注射の差異にTPが鍼で貫通されたときに経験する瞬間的なめまい、を伴う上部僧帽筋線維のTP活動に関する報告がときどきなされている」(「トリガーポイント・マニュアル?T」p190)

菱形筋(大小菱形筋)

「菱形筋のトリガーポイント(TPs)から起こる関連痛は、肩甲骨と傍脊柱筋の間の肩甲骨の内側縁の部分に沿って集中している。それは、肩甲骨の棘上筋の部部にまで、ひろがることもある。痛みのパターンは、肩甲挙筋の場合と幾分似ているが、首の部部には関係なく、その動きを制限することはない。」(トリガーポイント・マニュアル?Up97)

上後鋸筋

「この筋の主要な痛みの範囲は、肩甲骨の上方部分の下部の深部痛である。患者に強く痛む領域を指示してもらうと、常に、痛む側と反対の上腕を背部に向けて伸ばして触れようとする。だが、肩甲骨がそこを覆っているので、ピリピリ痛む部位に触れることはできない。(トリガーポイント・マニュアル?Up299)

棘上筋

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「棘上筋の活性トリガーポイント(TPs)があると、肩の周囲に深い疼痛が感じられる。この痛みは三角筋の中部領域に集中する。
この疼痛は、しばしば下方の上腕や前腕に広がり、ときに肘の外側上顆に強く集中することがある。」(トリガーポイント・マニュアル?Up39)

棘下筋

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「われわれは、患者の肩の全部の深部に筋膜トリガーポイント(TPs)関連痛があるときは、その主要な原因は棘下筋であることを発見した。本筋の関連痛パターンに関する報告の多くは、主要な表示領域を肩の前部としている。棘下筋関連痛をもつ患者193例では、そのすべてに肩の前部の痛みが認められた。

肩の痛みは通常、関節の深部に感じられる。この痛みは下方に向かい、上腕の前外側面、前腕の外側、手の橈側、ときには手の指にも放散されると記述されている。」(トリガーポイント・マニュアル?Up49)

小円筋

「活性小円筋トリガーポイント(TPs)をもつ患者は、三角筋の後部内の深部、上腕骨の大結節の三角筋付着部の近位点に、ほぼ1ドル銀貨大の『痛みのある滑液包』を訴える。この疼痛点は、肩峰下包よりずっと下に現れるが、位置がはっきりしており、深いため、患者には『滑液包炎』のように感じられる。」(トリガーポイント・マニュアル?Up59)

「大円筋のトリガーポイント(TPs)は2ヵ所に発生する。1つは内側の肩甲骨の後部の表面上、もう1つは外側の後腋窩ヒダ内で、広背筋が大円筋を取り巻くところである。2つのTP区域は、Kellyも観察しているように、三角筋の後部領域と上腕三頭筋の長頭にかけて痛みを放散する。大円筋TPsは肩関節後部と、まれに前腕背面にも、痛みを放散することがあるが、肩甲骨には痛みを放散することはない。」(トリガーポイント・マニュアル?Up75)

胸腸肋筋

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胸腸肋筋は胸椎の外側に第1肋骨から第12肋骨まで着いている筋肉です。この筋肉が緊張すると第6肋骨にトリガーポイントがある場合には第6肋骨付近を中心に痛みが拡がり反対側の正面の肋骨にも痛みが広がります。また第11肋骨にトリガーポイントがある場合には第11肋骨付近を中心に痛みが広がり反対側の腹部まで痛みが広がります胸腸肋筋は胸椎の外側に第1肋骨から第12肋骨まで着いている筋肉です。

この筋肉が緊張すると第6肋骨にトリガーポイントがある場合には第6肋骨付近を中心に痛みが拡がり反対側の正面の肋骨にも痛みが広がります。また第11肋骨にトリガーポイントがある場合には第11肋骨付近を中心に痛みが広がり反対側の腹部まで痛みが広がります。

外腹斜筋

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外腹斜筋の季肋部付近のトリガーポイントは痛みが反対側腹部外側に広がり、ソケイ部付近のトリガーポイントは反対側の腹部中央に広がります。季肋部付近のトリガーポイントは内臓痛なども診断の視野に入れます。

前鋸筋

「トリガーポイント(TPs)からの関連痛は、中部胸部のレベルにおける前外側、と肩甲骨の下角の内側の後部に別れて現れる。痛みはさらにまた、上腕を投射的に下行し、手掌に延長して、薬指に達することもある。」(トリガーポイント・マニュアル?Up307)

「前鋸筋TPs(トリガーポイント)によって生じる胸痛は、重傷の場合には安静時にも現れる。TPsがもたらしている過敏の程度がさほどでないときにも、深呼吸などによって急激にひどくなることがある。」(同p311)

広背筋

広背筋の痛み部位は腋窩付近と上腕の筋肉付着部付近にあります。特に上腕では筋肉が前側に付着しますので上腕上部の前側も痛むことがあります。

「広背筋は、しばしば見落とされる中部背部痛の筋膜性のケースである。この痛みを起こしている筋膜性のトリガーポイント(TPs)は、通常、後腋窩ヒダにある本筋の腋窩部に位置している。肩甲骨の下角および周囲の中部胸部領域から、一定の疼痛が放散される。

関連痛は肩の後部にも広がり、上腕の内側面を下がって、前腕、手、薬指および(手の)小指にも波及することがある。」(トリガーポイント・マニュアル?Up65)

大胸筋

「1936年、EdikenとWolferthは『トリガー区域』を胸部の骨格筋組織における過敏点としてとらえた。その『トリガー区域』は、急性心筋梗塞の後に持続する胸部関連津の発生源であると考えられた。その後の著名な著者たちは、左側の大胸筋の過敏点(『胸部の筋痛症』)は冠状動脈不全《冠不全》の痛みと混同してしまうような胸の痛みに関係しており、その痛みは心臓疾患の病歴や証拠をもたない人にも起こると記述している。

その他の研究者たちもこの種の痛みが心臓疾患に関係のないものであることは認めていたが、トリガーポイント(TP)にその原因があることには気づいていなかった。」(トリガーポイント・マニュアル?Up259)

小胸筋

「小胸筋のトリガーポイント(TPs)は三角筋の前部の領域に非常に強い痛みをもたらす。そのTPsの活性度が極めて高いときは、上方の鎖骨下筋の領域まで痛みを波及することもあり、そして、ときにはTPsの存在する同側の胸部全域に痛みを引き起こす。

波及痛は上腕の尺側、肘部、前腕、そして《手の》第三指、第四指、第五指を含む手掌にまでおよぶ。小胸筋における上方と下方の2箇所のTPsからの各領域の痛みの原因はどちらのTPsから来るものか判然としない。本質的に同じ異が、隣接した大胸筋におけるTPsからの痛みとの間でもいえる。

大胸筋や小胸筋のトリガーポイントからの痛み殊に小胸筋のそれは、心筋虚血の痛みに表情が非常によく似ていることがある。」(トリガーポイント・マニュアル?Up281)

肩甲下筋

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肩甲下筋は肩甲骨の前側にあります。ということは肩甲骨の背中側では触れることができません。腋の下に手を入れて背中側に押圧するとトリガーポイントがある場合には腕の下方に向かって痛みが広がります。

「肩甲下筋のトリガーポイント(TPs)は、休息時、運動時ともに激しい痛みを引き起こす。関連痛パターンの特発区域は、肩の後面上にある。波及放散区域は、肩甲骨の上から上腕の後面に伝わって、肘に及ぶ。断上有用な特徴として、紐状の関連痛区域と手首の周囲の圧痛が見られることがある。手背面は通常、手掌面よりも疼痛、圧痛がともに強い。」(トリガーポイント・マニュアル?Up83)

腹直筋

「トリガーポイントによる上腹部痛は、胸焼け、胃酸の逆流、食道炎、裂孔ヘルニア、胆石、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、心臓病、または消化不良などと誤診される。また、上腹部のトリガーポイントにより、吐き気、噴出嘔吐、食欲不振、および摂食障害を生じる。」(トリガーポイントの探し方治し方p144)月経困難は腹直筋下部のトリガーポイントによって非常に促進されることがある。」(トリガーポイント・マニュアル?Up351)

錐体筋

「錐体筋は、恥骨結合の上縁から起始して、白線下端の恥骨結合と臍とのほぼ中間部に付着(停止)している異常例の多い筋である。腹直筋の鞘の前葉に停止する。」(トリガーポイント・マニュアル?Up347)

横隔膜

「長時間の浅い呼吸、長時間の咳によって損傷する」(トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアルp134)

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